| 筋硬度計「Neutone」の特徴と将来 | HOME |
1.Durometerの問題点
これまで治療家の主観で判断してきた筋硬度に、再現性(客観性)を持たせて、その治療効果を科学的に実証しようと言う考えを持つ治療家は増えています。その背景にはTV、マスコミ等での「○○の科学的検証」が盛んになり、患者さんに対して「柔らかくなりましたよ」等、術者の主観のみでは納得されない方が増えてきた事も関係しているかと思います。
また、治療家同士がインターネットを利用して情報交換を行う際、問題となるのは「感覚を伝えるのは困難」と言う点です。その代表的なのが筋硬度であり、この感覚は言葉では完全に表現出来ません。しかし硬度計を使う事によって、正確に伝える事が可能となります。
手技療法が一般的に認知される為には、治療効果の再現性は欠かす事が出来ない重要な事項であると考えます。Neutoneによる筋硬度測定は、今後手技療法全般の治療効果評価方法として、欠かす事の出来ないものとなると思います。
さて、従来のDurometerを筋硬度計として使う際の問題点は、術者の押圧力によって計測数値に差が出てしまうと言う点です。これは検者による計測差ばかりでなく、同一検者でも再現性が乏しいと言う事になります。我々が臨床等の場で従来のDurometerをそのまま使うには、検査器械としては信用性、実用性に欠けていました。
2.再現性を得る為に
これらの事を踏まえ、我々は検査時の押圧力が一定であれば、誰が検査を行っても、検査部位を間違わない限り再現性(客観性)が得られると考えました。Neutoneでは押圧をかけて行き、握部がストッパーに達した時点で、ある一定の押圧力が得られるような構造になっております。このように、一定の押圧力をかけた状態で硬度を計測すれば、誰が計測しても同様の結果が得られます。
また、公正さを証明するためにも、測定した際の針の位置はキープ出来る機能(ピークホールド)が付いています。これにより、術前術後の筋硬度を患者さんに確認してもらう事が可能です。現在受けている施術効果を、数値として確認する事が出来るので、インフォームド・コンセントとしての活用や、医療費支払機関等の第3者への説明にも活用出来るかと思います。
また我々は、筋硬度を計測する場合、硬度計をスライドさせながら、硬い箇所を探すように、つまり「点」では無く「線」で計測したいと考えました。その為には、被検部に接触する部分に角があっては、キズをつけてしまいます。そこで筋硬度計測棒の先端を、ボール状構造で転がるようなものに致しました。これにより、Neutoneで筋硬結部位を探すような使いかたも可能です(この場合、使いかたに若干のコツが必要です)。
3.共通認識事項としての筋硬度
我々日本の医療類似行為者達は、レントゲン等を取る事が出来ません。侵害性のある検査は行えない事になっております。
レントゲンやMRIは客観的であり、再現性が高いと言える検査法です。しかし、実際にはMRIで椎間板ヘルニアが確認されても、痛みの出ない人も居ます。このように画像と症状とは一致しない事は既に知られています。そして、実際に患者さんが訴えるのは痛みや硬さ(コリ感)です。これは画像では診断出来ません。その意味ではこの筋硬度計Neutoneによる検査は、実際的なコリ感と直結する検査法となります。
我々はこの筋硬度計Neutoneが術者にとっても、患者さんにとってもとても良い検査方法であると考えます。神経筋骨格系を施術対象とした治療家の多くは、既にNeutoneによる検査を行っています。となれば、これまで筋硬度評価方法に関して感覚、つまり術者側の主観に頼っていたあらゆる分野の治療家達は、皆この客観的評価が出来る筋硬度計Neutoneを必要とするでしょう。逆に言えば、筋硬度を表現する方法として、単なる言葉で「筋が硬い」と表現する事が、業界内外にて否定される時代になるかもしれません。つまりこの筋硬度計Neutoneは、我々治療家にとって必須検査器となる可能性があり、このNeutoneにて「菱形筋硬度○○tone」と表現するのが当り前の時代になるかもしれません。