痛み再考1/すぐ取れる痛みとしばらく続く痛み

現実的に日本のカイロプラクターは多くの痛みに直面しているが、改めて痛みについて考えてみるとその扱いの難しさを思い知らされる。
難しさの一つ目として、痛みは全くの主観なので、人によって表現方法が違うと言う点だ。
「ズキズキ」や「ジンジン」「ズーン」「ガンガン」「シクシク」「ズキンズキン」
などなど痛みの表現は数え上げるときりが無い。

例えるならそこに赤い何かがあったとする。
あなたならその「赤さ加減」をどう表現するだろうか?
つまりはそう言う事である。
クオリア(質感)、バカの壁。
他人にはどう感じているかなんて、解りはしないのである。

表現方法だけでなく、痛みの強度にも差がある。
同じ刺激であっても、人によって感じる痛みの強度は違う。
ある人は10をマックスとして9痛いと感じる刺激が、4.5程度に感じる場合もあるし、心地よいとさえ感じる人もいる。
所謂Mな方は我々が顔をしかめるような痛みにさえ喜びを感じたりする。

これら痛みの差は個人差だけではなく、同一個人においても、その置かれた状況によって痛みの感じ方に差が出る。
それは意識の差によるものだ。
痛みを意識するとより高い数値を示し、他に意識が向いている場合痛みは軽減する。
運動中にケガをしたが、運動に集中していたためにケガを意識せず、運動後にケガに気づき、歩行すらままならない状況と言うケースは
様々な場で目にする事ができる。

また通常なら1.2程度の刺激でも、9.10に感じる場合もある。
この場合「感じ方の個人差」の範疇を超え、何らかの原因により、痛覚過敏の状態になっている可能性がある。
痛覚受容器(痛みを感じ取るセンサーのようなもの)や神経組織周辺が炎症を起こしていた場合、痛み閾値は低下し通常なら平気な刺激でも激しく痛む場合がある。虫歯で歯に食べ物などが詰まり神経を刺激すると、水を飲んだ刺激だけでも激しく痛んだりするのが良い例である。

更に持続的に刺激が加えられると脊髄後角の神経細胞が機能異常を起こし、受容器等の抹消からの入力なしに上位中枢へ痛みの信号を伝えるようになってしまう。ROMや痛みを誘発する検査に反応しないのに、痛みを訴える場合などがそうである(wind-up現象)。
参考:圧痛を考える

さて実際的な話をしよう。
我々施術家は結果が求められるものである。
「1回でなんとかしてくれ」
と言うクライアントさんが多いものだ。

施術後に痛みが取れた場合は喜ばれ、取れない場合は他所で悪評を叩かれる。
ではその場で取れる痛みと、取れるまでにある程度時間が必要な痛みとの違いは何なのだろうか?
本来あってはならないが、施術後に痛みが強くなったり、他の箇所が痛くなったりするのは何故か?
逆に期待していなかった痛みが取れてしまう場合、何が良かったのか?

そんな事について書き綴ってみる。
ある意味タブーな内容ではある。。。

まずその場で取れる痛みについて考える。
画鋲を(完全には刺さっていない状態で)左足で踏んでいたとしよう。
左に身体を傾ければ更に痛みは増す。
逆に傾ければ痛みは軽減する。
左足を持ち上げて他へ移動させれば痛みは取れる。

カイロ的には脊椎分節が左に傾いた状態で可動性を失い、靭帯や筋に伸張ストレス、関節面に圧迫等がかかっている状態に似ている。
左に側屈すると痛みは増強し、右側屈で軽減。
脊椎の可動性を回復すると痛みは取れる。

このパターンで痛みがその場で取れない場合、「刺さった画鋲の深さが問題」なのである。
画鋲が取れたとしても、刺さった事による傷の回復には時間が必要となる。
脊椎が左に傾いていた場合も、関節面に炎症や靭帯、筋に微小な繊維断裂があれば回復には時間がかかる。
このような場合、関節面や筋、靭帯にそれ以上余計なストレスを与えないようにテーピング等を施し早期回復を促す。

次に逆に痛みが増強してしまう場合を考える。

続く


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